弊社の母豚は一回の分娩につき14~15頭程の子豚を生みます。それは昔の数字と比べると、とてもたくさんの子豚が生まれていることになります。オランダ由来の高い繁殖性を持った高い能力だからこそ実現できる数字なのですが、その能力を100%引き出すためにいろいろな工夫をしています。
母豚は個体によって一見わかりずらいですが人間と一緒で適正な体型を保つことによって能力が引き出されやすいという特徴があります。では、その適正な体型を見た目で分かりにくいのにどのようにして理解するかというと、弊社では豚の背脂肪の値を専用の機械を用いて数値化しています。それがわかることによって適正な餌の量が明確になります。昔は目と感触で個体の餌の量を決めていたものを近代技術を取り入れることによってより正確なものにしています。
弊社では母豚の種付けは全て人工授精を採用しています。従来の雄との接触による繁殖行為だと、雄の体調だったり、個体差などの要因から安定した成績を出すことは難しく、さらに雌の足に大きな負担がかかるため怪我をしてしまったりということがありました。現在は適正な管理がされている雄の精液を種豚場から購入し、十分な活力がある状態で人工授精を行っています。さらに弊社では人工授精に使用するカテーテルにもこだわりを持っており、それが安定した成績を出す要因にもなっています。
餌は弊社グループ専用に配合してもらった栄養たっぷりの特別な飼料を豚に与えています。その餌は、熱処理加工という普通の配合飼料にプラスのひと手間を加えることによって、豚の嗜好性を上げ、栄養が豚のお肉に効率よく消化吸収されるようにしています。主成分はとうもろこしですが、配合されている原料には植物性タンパク質が多く含まれており、肉質の向上につながっています。その他にフィターゼと言われる酵素を配合しており、豚の成長に不可欠なリンの消化吸収を助ける働きがあり、豚がすくすくと育つ大きな要因の一つになっています。