豚の移動や、出荷によって空になった舎内は次の導入する豚たちが衛生的に過ごせるように洗浄を行います。洗浄は高圧洗浄機を用いり細かい汚れまで徹底的に洗い流します。その後、水洗では落とせない目に見えない汚れや菌を処理するために噴霧消毒を行います。その後その消毒をしっかりと乾燥させることで殺菌の効果をより100%に近づけることができます。一見地味に見える作業ですが、結果的に一番の衛生対策になる大切な工程です。
空舎になった豚房に連続して子豚を導入する従来のシステムでは近隣の子豚との接触や同じ空気を共有することにより病気に感染しやすいというリスクがあります。弊社農場の離乳舎では豚房ではなく部屋全体の豚が全て空になるまで時間を置いて、十分な洗浄消毒乾燥を行った上で導入するシステムを採用しています。これにより違う衛生レベルの豚と接触や空気の共有がなくなり、疾病予防に大きな効果を発揮します。
各豚舎の入り口には踏込み消毒層を設置し、それに長くつをつけてから舎内に入ることで不要な菌の持ち込みを制限することができます。他に、外部から農場内へ餌や出荷などを導入する理由で車両が入るときは噴霧消毒により車体をきれいな状態にしてから入場します。